七五三の着物を予約してほっとしたのも束の間、ふと気になるのが当日の寒さです。11月のお参りは朝晩が冷え込むことも多く、「このまま着物だけで外に出して大丈夫だろうか」と心配になる方は少なくありません。この記事は、3歳・5歳・7歳のお子さまの七五三で、着物にどこまで防寒具を足すべきかを知りたい方に向けてお届けします。

結論から申し上げますと、七五三の着物はそれ自体に防寒の役割が一部ありますが、それだけで冬の外気をしのげる作りではありません。年齢やお召し物の形によって暖かさの度合いが変わりますので、お子さまに合わせて羽織るものを足すのが確実です。順番に確認してまいりましょう。

3歳の被布は防寒になる?

3歳の女の子は、着物の上に帯の代わりとなる「被布(ひふ)」というベスト状のものを重ねます。小さなお子さまには本格的な帯は苦しく動きにくいため、へこ帯や付けひもで着物を固定し、その部分を被布で隠すのが一般的な着付けです。この被布、もともとは江戸時代に茶人やお坊さんなどの男性が防寒着として羽織っていたものがルーツといわれています。現代の被布は装飾的な役割が中心になっていますが、七五三が11月に行われることが多いことから、実際に防寒の効果もあります。中綿入りの被布コートタイプであれば、ボリューム感とともに暖かさもしっかり期待できます。

ただし、被布が覆うのは胸元から背中にかけてだけです。腕や首元、足元は外気に触れたままですので、被布を着せているから安心、と考えずに当日の気温でケープや薄手のインナーを足すのがよい判断です。3歳・5歳・7歳それぞれの着物の違いは、七五三 3歳・5歳・7歳それぞれの着物と準備リストでも整理していますので、あわせてご確認ください。

5歳男の子の羽織袴は暖かい?

5歳の男の子は羽織袴の姿になります。羽織は着物に重ねて着る伝統的な衣服で、七五三や成人式などで格式を高める意味に加えて、防寒着としての機能も持っています。そのため被布に比べると上半身の暖かさはあるほうですが、袴は足元がスカートのような作りで、慣れないお子さまは「スースーする」と感じることもあります。寒い日にはレギンスを足元に着せると冷えをやわらげられます。

マフラーやストールを合わせる方も多く、10月後半から11月のお参りでは寒さ対策になるだけでなく、コーディネートの差し色としても使われています。車移動の待ち時間などでお子さまが眠ってしまったときに、大きめのタオルをさっとかけてあげると寒さ対策になるという声もありますので、持ち物の一つに加えておくと安心です。

7歳女の子の帯付き着物の場合

7歳になると帯を締めた本格的な着物姿になります。被布のような上着を重ねない分、胸元や背中まで外気に触れやすく、腕や首元の冷えも感じやすい装いです。秋冬のお参りでは、着物の下へ厚手の服を何枚も重ねるより、薄手のインナーに脱ぎ着しやすいケープやストールを組み合わせるほうが、着崩れしにくく調整もしやすい方法です。

足元・首元の冷え対策

年齢を問わず冷えを感じやすいのは、肌が出ている部分と、着物が体にぴったり沿っていない部分です。足元はレギンスで軽減できますし、首元はストールやケープで覆うのが基本の考え方です。朝や夜は気温が低くて寒く感じる一方、お昼にかけて気温が上がると着物だけでも暑くなることがあります。そこで、着物の下にはあまり厚着をさせず、すぐ脱ぎ着できる羽織るもので調整するのが扱いやすい方法です。冷えやすい足先や腰まわりには、使い捨てカイロを貼って温めるのも効果的です。

当日の気温別の目安

東京の11月は、昼間が14〜18度、朝晩が7〜12度ほどになります。同じ11月でも地域差は大きく、北海道では後半に最低気温が一桁(ひとけた)になる一方、東京前半は最高気温が20度近くになる日もあります。長野県のように内陸の地域では、上旬の平均気温が10度前後でも、下旬には5度前後まで冷え込むこともあります。お住まいの地域と、お参りの時期によって必要な防寒の量はかなり変わりますので、直前の天気予報で当日の予想気温を確認してから持ち物を決めるのが確実です。

当日あると安心な持ち物

  1. ストールやケープ(首元・肩口(かたぐち)を覆うもの)
  2. ひざ掛けにもなるブランケット(移動中や待ち時間に)
  3. 使い捨てカイロ(足先や腰まわりに)
  4. レギンスなど薄手のインナー(寒さが厳しい予報のとき)
  5. 大きめのタオル(眠ってしまったときの防寒にも)

お参りの時期や地域によって必要なものが変わりますので、お立場によって変わりますが、神社の境内で待つ時間が長くなりそうな日は多めに用意しておくと心強いです。草履に慣れないお子さまには歩きやすさの準備も大切ですので、七五三で「草履が痛い」と言われたら。3歳が歩ける準備と草履風シューズの選び方も参考になさってください。


3歳の被布は、記事で触れたとおり寒い日の備えにもなります。七五三の着物をレンタルで借りるなら、被布がセットに含まれるかと、利用日・返却の条件を商品ページで確かめてから申し込みましょう。


まとめ

七五三の着物は、被布も羽織袴も帯付きの着物も、それぞれにある程度の暖かさを持っていますが、どれも足元や首元まではカバーしきれません。年齢に合わせた着物の特徴を知ったうえで、当日の気温に応じてストールやカイロを足していくのが、着崩れを防ぎながら寒さをしのぐいちばん現実的な方法です。……と、ここまで手順をご説明しましたが、いちばん大切なのは、当日お子さまが寒さを気にせず、笑顔でお参りできることです。羽織るものひとつで、その日の過ごしやすさはずいぶん変わります。どうぞあたたかく、良い一日をお迎えください。