「このサイズ、私に合うのかな……」通販やレンタルサイトで着物を選ぶとき、身長だけ入力して終わりにしていませんか。実はこれ、ちょっと危ないんです。着物のサイズは洋服よりも見るところが多くて、身長だけでは決まらないんですよね。とはいえ難しいことではなく、覚えるのは身丈・裄・身幅の3つだけ。ここを押さえておけば、レンタルでも購入でも、失敗がぐっと減りますよ。
着物のサイズ、実は「身長」だけでは決まらないんです
洋服なら「Mサイズ」でだいたい通じますが、着物は肩山から裾までの長さ(身丈)、袖口までの長さ(裄)、体の横幅にあたる身幅と、複数の部位を組み合わせて考えるものなんです。ここだけの話、いちばん迷うポイントはここ。どこを測るかで数字の意味が変わってくるので、まずは「何を測るか」を先に知っておくと、この先の説明がすっと頭に入ってきますよ。
まず知っておきたい3つの寸法(身丈・裄・身幅)
身丈は、着物の肩山(肩の一番高いところ)から裾まで、もしくは背中心の一番上から裾までの長さのこと。ここが自分の身長に対して長すぎたり短すぎたりすると、着姿の印象が大きく変わってしまいます。
裄は、首の後ろの付け根から肩を通って手首の骨が出ているところ(袖口)までの長さです。腕を斜め45度に下げた状態で測るのが基準になっていて、ここが短いと袖から手首がのぞいてしまうので、意外と目立つ部分なんです。
そして身幅。女性はヒップの一番太いところ、男性はウエストからヒップの一番太いところを基準に測ります。着物の名称や部位に自信がない方は、着物の名称・部位 図解辞典を見ながら確認すると、どこの話をしているのか一気にわかりやすくなりますよ。
メジャー1本でできる自分の採寸方法
お店に行く前や、通販で選ぶ前に、自分の寸法を知っておくとぐっと選びやすくなります。用意するのはメジャー1本だけ。順番に測っていきましょう。
身丈の目安
身丈は「身長±5cm」がひとつの目安とされています。ぴったりの数字がなければ「身長±10cm」まで範囲を広げて考えて大丈夫です。ただし身丈は測り方の基準(肩からか、背からか)によって同じ着物でも数値が変わることがあるので、購入やレンタルの際にはどちらの基準で書かれた数字なのか、ひとこと確認しておくと安心です。
裄の目安
自分の裄は、首の後ろの付け根から手首のくるぶし(骨の出ているところ)までの長さが最適とされています。腕を45度に下げた状態で、首の後ろから肩、手首まで一気に測ってみてください。体型によって少し補正するのもポイントで、痩せ型の方は+1〜2cm、バストが90cm以上ある方は+2〜3cm、二の腕や背中にゆとりが欲しい方は+4〜5cmほど長めを目安にすると、着たときの窮屈さを感じにくくなりますよ。
身幅の測り方
身幅は前述のとおり、女性はヒップの一番太いところ、男性はウエストからヒップの一番太いところを基準にします。ここが狭いと、歩くたびに前が開いてしまうことがあるので、体型に合わせてしっかり確認しておきたい部分です。
手持ちの着物を広げて測る方法
「今持っている着物が自分に合っているか知りたい」という場合は、平らな場所に着物を広げて、肩山から裾まで(身丈)、背中心から袖口まで(裄)をそのまま測ればOKです。実はこれ、採寸方法の違いで数値が変わりやすい部分でもあって、身丈は肩からと背からで6〜8cmほど差が出ることもあります。体型による個人差もあるので、サイズ表の数字はあくまで目安として捉えておくのがちょうどいい距離感だと思います。もし測ってみて明らかに小さい・大きいと感じたら、着物の裄直し・身丈直しはどこまでできる?縫い代の見方と依頼のコツも参考にしてみてください。
身長・体型別のサイズ目安(あくまで参考として)
身丈は身長帯ごとにおおよその目安幅が示されていますが、これも測り方の基準によって前後する数字だということを踏まえておくと安心です。男性の着丈については、標準体型なら身長から約27cmを引いた長さが目安、細身の方は30cm、恰幅のある方は25cmを引いた長さが目安とされていて、体型によってかなり差が出るのがわかりますよね。男性の浴衣選びでサイズに悩んでいる方は、男性浴衣の選び方ガイド|サイズ・柄色・帯結びまでやさしく解説もあわせて見てみると全体像がつかみやすくなります。
身丈が身長にぴったり合わない場合でも、着付けの工夫で対応できることが多いです。ただ、差があまり大きいときは仕立て直しやレンタルという選択肢も考えてみる価値があります。
サイズが合わない場合の対処法
ここが今日いちばん伝えたいポイントかもしれません。自己採寸の数値がサイズ表とぴたりと一致しなくても、慌てなくて大丈夫です。着物はおはしょりや裄の見せ方で調整できる仕立てになっているので、数センチ程度の誤差はほとんど問題になりません。身丈が長めなら、おはしょりを深くとって調整できますし、身丈が短めなら腰紐の位置を少し下げることで対応できます。
リサイクル着物の場合は一品ずつ手作業で採寸されていて、生地の伸縮性もあるため若干の誤差が出ることがあります。だいたい2cm未満の差は誤差の範囲として考えて大丈夫です。リユース着物を選ぶときにチェックしておきたいポイントは、リユース着物の選び方 サイズ・シミ・臭いの確認手順にまとめているので、保存しておくと安心です。
測った数字を手元に置いたまま探すなら、寸法が書かれた宅配レンタルの一覧が見比べやすいです。記事で整理した身丈・裄・身幅の3つで、自分に合う一枚かどうかを確かめられます。
まとめ
着物のサイズは、身丈・裄・身幅の3つを知っているだけで、選ぶときの不安がだいぶ小さくなります。数字がぴったり一致しなくても、着付けの工夫やお直しで対応できる範囲は意外と広いんです。まずはメジャー1本で自分の裄と身丈を測ってみて、その数字を控えておく。それだけで、次に着物を選ぶときの判断がぐっとスムーズになりますよ。
