せっかくの着物、しまい方をまちがえると、次に出したときにシミやカビでがっかり……なんてことになりかねません。でも大丈夫、保管のコツは「たとう紙」「防虫剤」「湿気対策」の3つだけ。今日から実践できる手順を、いろはと一緒に見ていきましょう。

🌸 まずここを見る(10秒版)

着物は一枚ずつたとう紙に包み、防虫剤は1種類だけ、着物から離して置く。たとう紙は1〜2年で交換。高温多湿と直射日光を避ければ、これで基本は合格です。

保管の基本 3ステップ

  1. 一枚ずつたとう紙に包む — たとう紙は吸湿性のある和紙製の包み紙。湿気を吸ってカビやシワを防いでくれます
  2. 防虫剤は1種類だけ入れる — 着物やたとう紙に直接触れないよう、離して置きます
  3. 桐たんすなど、湿気の少ない場所にしまう — 桐は湿度を吸ったり放出したりする性質があり、着物の保管にぴったりです
図1 着物の保管 お手入れカレンダーの目安
項目 目安
たとう紙の交換 1〜2年に一度。茶色い変色や斑点、カビが出たら交換のサイン
防虫剤の交換 市販品は半年ごとが目安
虫干し(陰干し) 乾燥した晴れの日に。秋(11月頃)を勧める例もあります
🌸 ここだけ覚える。防虫剤は「1種類だけ」が鉄則です。違う種類を一緒に入れると化学反応でシミや変色の原因になることがあります。



着物の収納・保管用品をそろえる方は、サイズや素材、使い方の説明を確認して選びましょう。記事で整理した手入れの目安と照らし合わせると、いま必要なものを見極めやすくなります。


やってしまいがちな失敗と、その防ぎ方

  • 防虫剤を何種類も入れてしまう — 異なる種類の防虫剤を併用すると化学反応が起きることがあります。必ず1種類に絞りましょう
  • たとう紙に着物を詰め込みすぎる — 5枚程度を目安に、それ以上は別の引き出しに分けると型崩れを防げます
  • ウールの着物と正絹の着物を一緒にしまう — 虫食いのリスクがあるため、素材ごとに分けて収納するのがおすすめです
  • 高温多湿の場所での保管 — 浴室やトイレに近いクローゼット、直射日光が当たる部屋は避けましょう

収納するときのひと工夫

厚手の着物(黒留袖や振袖など)は上段に、夏物などの薄い着物は下段にというように、生地の厚みで収納段を分けると、型崩れを防ぎやすくなります。備長炭シートなどの調湿アイテムを一緒に入れておくのも、湿気対策として効果的です。

正絹は虫に強い? 素材による違い

正絹(絹100%)の着物は、ウールに比べて虫がつきにくいという見方もあります。とはいえ、防虫剤や虫干しがまったく不要というわけではなく、湿気によるカビのリスクは変わらずにあります。「正絹だから絶対安心」と油断せず、基本のケアは続けておくと安心です。

よくある質問

Q. たとう紙が茶色くなってきました。どうすればいい?

A. 交換のサインです。茶色い変色や斑点は、たとう紙の吸湿力が限界に近づいている合図。着物にシミが移る前に、新しいたとう紙に交換しましょう。

Q. 防虫剤なしでも大丈夫ですか?

A. 正絹は虫がつきにくいという見方もありますが、油断は禁物です。1種類の防虫剤を、着物に直接触れないよう離して入れておくのが安心です。

Q. 桐たんすがない場合は?

A. プラスチックケースでも大丈夫です。その場合は、たとう紙に包んだうえで、除湿剤や備長炭シートを一緒に入れて湿気対策をしっかりすると安心です。

まとめ

  • 保管の基本はたとう紙・防虫剤1種類・湿気対策の3つ
  • たとう紙は1〜2年、防虫剤は半年で交換の目安
  • 高温多湿・直射日光を避け、桐たんすや除湿アイテムを活用する
  • ウールと正絹は分けて収納、詰め込みすぎにも注意

クリーニングと保管はセットで考えると安心です。丸洗い・洗い張りの違いはこちらの記事でご案内しています。

着物の種類や格の基本から確かめたい方は着物の種類と格の早見表もどうぞ🌸