七五三の準備を始めると、着物より先に写真館の予約から埋まっていく、という話を耳にしたことはないでしょうか。実は七五三の写真は、お参り当日に撮らなくてもかまいません。前撮り、当日撮り、後撮り。この3つのどれを選ぶかで、着物のレンタル日も参拝の日取りも決まってまいります。順番に確認してまいりましょう。

先に決めるのは「いつ撮るか」

結論から申し上げますと、七五三の準備は着物選びより先に「いつ撮るか」を決めると、その後がぐっと進めやすくなります。写真館の予約、着物のレンタル、神社への参拝日は、それぞれ別に動いているようで、実は撮影日を軸につながっているからです。撮影のタイミングは大きく分けて前撮り・当日撮り・後撮りの3種類で、時期の目安は前撮りが4月から10月頃、当日撮りは11月15日前後の行事当日、後撮りは12月以降とされています。まずはこの3つの中身を、それぞれ見てまいりましょう。

前撮りの向き不向き

前撮りは、七五三のお参りより前の時期に写真だけを済ませておく方法です。4月頃から9月、10月頃までの間で、混雑を避けてゆっくり撮りたいご家庭に選ばれています。写真館側も七五三シーズンに予約が集中しないよう、前撮りを積極的に案内しているところが多いようです。

いちばんのメリットは、お参り当日に時間の余裕が生まれることです。写真をすでに撮り終えているぶん、参拝と会食を合わせても半日ほどで済ませられるという声もあります。好きなタイミングで撮影日を選べるため、子どもの機嫌や体調に合わせやすいのも前撮りの利点です。10月から11月の七五三シーズンは神社もスタジオも混み合い、着付けや移動だけで子どもが疲れてしまうことがありますが、前撮りならそこを避けて、比較的落ち着いた日を選べます。

一方で、前撮りと当日撮影を両方行うと、着物を着る回数は2回になります。和装と洋装を着分けたり、参拝は洋装で身軽に、といった組み方もできる反面、着物の準備と着付けが1回で終わらない点は、あらかじめ知っておきたいところです。

当日撮りの向き不向き

当日撮りは、神社へのお参りと記念撮影を同じ日に1日で行う方法です。日程を分けにくいご家庭や、仕事の都合で休みをまとめて取りたいご家庭、祖父母を交えて撮影したいご家庭に向いています。1日ですべて完結するのは、確かに大きな利点です。

ただしスケジュールが詰まりやすく、着付け・参拝・撮影を続けて行うことで子どもの体力や着物の着崩れが問題になる場合があります。同日に済ませようとすると家族がゆっくりお祝いを楽しむ余裕が持ちにくい、という声も聞かれます。着物で過ごす時間そのものは1日で終わりますが、その1日の中身が忙しくなる、という点が当日撮りの特徴です。

後撮りという選択肢

後撮りは、七五三が終わった12月以降、写真だけを別途撮る方法です。多くは12月から翌年1月、2月頃にかけて行われます。この時期は前撮り希望者に比べて予約する人が少なく、写真館側もハイシーズンを終えているため、混雑がなく予約が取りやすい、衣装の競争率が下がる、広い空間でゆったり撮影できるといったメリットがあります。前撮りをうっかり忘れていた場合や、当日は体調が優れず撮影が難しかった場合の受け皿としても選ばれています。

ただし後撮りの時期はお参りシーズンが過ぎているため、外出用の着物レンタルができない場合があります。成人式シーズンと時期が重なりやすく、スタジオによっては七五三向けのメニュー自体を用意していないこともあるようです。ご親族の中には、行事は当日にすべて済ませるものという考え方をお持ちの方もいらっしゃいます。別日に撮影することについて、事前にひと言添えておくと安心です。

3歳・5歳・7歳で変わる負担

撮影日をいつにするかは、お子さまの年齢によっても考え方が変わってまいります。3歳は三つ身、7歳は四つ身と仕立てのサイズ区分そのものが違い、被布(ひふ)や帯を締めて過ごす時間への慣れ方もまったく異なるからです。

3歳は被布を羽織るだけで帯を締めない着方が中心ですが、慣れない衣装に長時間じっとしているのはそれだけで負担です。5歳の男の子は羽織袴で、7歳の女の子は帯をしっかり締めた四つ身の着物になり、歩く距離や座る時間が増えるほど疲れが出やすくなります。10月から11月のシーズンは神社もスタジオも混み合い、着付けや移動だけで体力を使ってしまうこともあるため、前撮りでお子さまの機嫌のよい時間帯を選べるのは、年齢が低いほどありがたい選択肢といえます。草履で長く歩くのがつらいお子さまの準備についても、あわせて確認しておくと当日が安心です。

日程の組み方の例

ここまでの内容を踏まえると、日程の組み方は大きく3通りに整理できます。

  1. 前撮り(4月から10月頃)を済ませ、参拝当日は洋装や身軽な装いでお参りに専念する
  2. 当日の午前に撮影、午後に参拝と会食をまとめて行う
  3. 参拝は当日に済ませ、写真だけを12月以降の後撮りに回す

お子さまの体力や、ご家族の集まりやすい日をどう優先するかによって、選び方は変わってまいります。お立場やご家庭の事情によって変わる部分ですので、ご家族でひと言相談しておくと決めやすくなります。

決める前に手元で確かめること

撮影日の見当がついたら、予約の前に次の3点を確認しておくと、当日になって慌てずに済みます。

  • 撮影場所は大手フォトスタジオ・ハウススタジオ・写真館のどれか(雰囲気や仕上がりが異なります)
  • 着物はレンタルか持ち込みか(写真館によって持ち込み可否や併用の条件が異なるため、利用予定の店舗にひと言確認が必要です)
  • 着付けの場所と、下のごきょうだいがいる場合の預け先

特に持ち込みの可否は店舗ごとの違いが大きい部分です。ご家庭で用意した着物を使いたい場合は、予約の段階で必ず確認なさってください。


七五三の着物をレンタルで借りるなら、商品ページで対象商品と利用日、セット内容、返却の条件を確かめてから申し込みましょう。記事で整理した条件に照らすと、必要な準備がはっきりします。


まとめ

結論から申し上げますと、七五三の写真をいつ撮るかは、お子さまが着物で過ごせる時間から逆算すると決めやすくなります。混雑を避けてゆったり撮りたいなら前撮り、1日で完結させたいなら当日撮り、当日を身軽に過ごしたいなら後撮りという組み合わせも選べます。どの順番を選んでも、大切なのは当日をお子さまが笑顔で迎えられることです。晴れ着姿でご家族の隣に立つその一枚が、きっと良い思い出になりますように。