七五三の訪問着は決まったのに、帯締めと帯揚げの色でまた手が止まってしまった——そんなママ、多いんじゃないでしょうか。着物屋さんで反物と帯は選べても、小物になると急に「これでいいのかな」と不安になりますよね。大丈夫、帯締め・帯揚げの色選びは覚えるポイントがそう多くないんです。この記事では、七五三で訪問着を着る母親に向けて、帯締め・帯揚げの色の決め方を順番にお伝えしていきます。

訪問着の格を保つ色の考え方

まず押さえておきたいのが、訪問着は黒留袖・色留袖に次ぐ準礼装だということ。年齢や結婚しているかどうかに関係なく着られる、使い勝手のいい着物なんです。七五三では淡いカラーの訪問着が人気で、中でも桃色は控えめで上品と言われています。

この「控えめで上品」という方向性は、帯締め・帯揚げにもそのまま当てはまります。礼装らしさを出したいなら、帯締めは金銀糸が入ったもの、帯揚げは淡い色目か金銀糸入りのものを選ぶと間違いがありません。長襦袢(ながじゅばん)も白地が基本なので、小物全体を派手にしすぎず、品のある色でまとめるのが訪問着の格を保つコツです。

ちなみに訪問着・付け下げ・色無地・江戸小紋であれば、七五三の母親の装いとして問題ないとされています。素材や柄で悩んでいる方は七五三の母親の着物、訪問着と色無地どちらにする?迷ったときの決め方も参考にしてみてください。

子どもの着物との色のバランス

格の話が済んだら、次に考えたいのが子どもとの色のバランスです。ママの着物は子どもの晴れ着より目立たない色や柄にするのが基本。そのうえで、帯締め・帯揚げの色を子どもの着物に寄せると、親子コーデがぐっとおしゃれに見えるんです。

やり方はシンプルで、子どもの着物の色を帯揚げや帯締め、重ね襟にちょこっと取り入れるだけ。たとえば子どもの着物が紫なら、母親の帯揚げや半襟に淡い紫を忍ばせる。これだけでさりげないリンク感が生まれます。クリーム色の訪問着に淡い黄緑の帯締め・帯揚げを合わせた実例もあり、色は訪問着の柄の中から拾うと全体がまとまりやすいんです。

淡いピンクの訪問着にはピンク系の帯揚げ・帯締めでまとめる、黒とゴールドの帯にはミントブルーをアクセントにする——こんな実例も報告されています。帯締め・帯揚げの色合わせの基本を一度ちゃんと整理しておきたい方は帯締め・帯揚げの選び方 格と色合わせの基本も合わせてどうぞ。

避けたほうがよい配色

ここまでで「子どもの色に寄せる」「淡い色でまとめる」という軸が見えてきたと思います。では逆に、避けたほうがいい配色はあるのでしょうか。

まず、帯揚げはちりめんの柄物や総絞りのようなカジュアルなものではなく、綸子(りんず)(りんず——光沢のあるなめらかな絹地のことです)のものを選ぶのが礼装らしい装いです。帯締めも平組を選ぶと落ち着いた印象になります。

もうひとつ覚えておきたいのが、訪問着が黒や濃紺などシックな色の場合は注意が必要ということ。この場合、金糸・銀糸をあしらった袋帯を合わせると地味になりすぎず上品にまとまります。そのうえで帯揚げ・帯締めに明るい色を一点取り入れると、全体が華やかに見えるんです。逆にシックな着物に地味な小物ばかり重ねてしまうと、お祝いの席なのにどこか沈んだ印象になりがち。ここは気をつけたいポイントです。

季節感を少し添える工夫

七五三は11月が中心の行事なので、秋らしい色合いを帯や小物にちょこっと取り入れるのも素敵な工夫です。結婚式のようにきっちり華やかにするのではなく、控えめな柄でやさしい色味の訪問着を選び、そこに季節の気配を忍ばせるイメージですね。

帯締め・帯揚げの柄や文様で季節感を出したい方は、着物全体のコーディネートにも目を向けてみるといいかもしれません。着物の格や小物選びに慣れてきたら、こうした季節の柄選びも楽しみのひとつになっていきますよ。


帯揚げ・帯締め・七五三の着物を探すなら、商品ページで素材やサイズ、使い方の説明を確かめてから選びましょう。記事で整理した違いに照らすと、自分に合うものを見つけやすくなります。


まとめ

七五三で訪問着を着る母親の帯締め・帯揚げ選びは、①礼装らしく淡い色か金銀糸入りでまとめる、②子どもの着物の色を一点取り入れる、③シックな訪問着には明るい小物でアクセントをつける——この3つの軸を押さえておけば、ぐっと選びやすくなりますよ。冒頭で手が止まっていた方も、これで帯締め・帯揚げの色がすっと決まるはずです。当日は親子でそろった色の重なりを、ぜひ楽しんでみてください。